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●魔の30分とは?
・東京証券取引所がライブドア・ショックをきっかけに緊急導入した取引時間短縮により30分早く始まる先物相場が現物相場をかく乱し、日経平均株価の乱高下を誘っている。 売買システムへの負担を軽減するための苦肉の策が思わぬ副作用をもたらした形で、市場関係者は「魔の30分」と呼ぶ。
●魔の30分関連ニュース
・2006年2月17日(金)
□ [ラジオNIKKEI2006年02月17日]
17日概況(後場寄付速報)魔の30分に先物売り
17日後場寄りの東京株式市場は、日経平均の下げ幅は200円を超えた。12時30分からの通称「魔の30分」に先物が下げ、昼のバスケット売買も売り決めが多かった模様。ソニー、住金、大手銀行株などが売られている。(A.I)
□[東京 17日 ロイター]
東京株式市場は、急反落。日経平均は1万6000円を割り込み、前日比330円22銭安の1万5713円45銭で引けた。終値としては1月25日(1万5651円00銭)以来の低水準となった。
日経平均は、寄り付き前に発表された10─12月の国内総生産(GDP)が事前予想を若干上回ったことを受けて優良株に買いが入り、小幅続伸して始まった。しかし良好な数字はほぼ織り込み済みだったことから材料出尽くし感が広がり、押し戻される展開となった。不動産、銀行、証券など内需株に利食い売りが出たほか、先物と現物の取引開始時間のラグがある「魔の30分」に先物主導で売り仕掛けの動きが見られ、午後は下げ幅を拡大した。
量的緩和解除が視野に入り、ヘッジファンドなど海外勢が利食い売りに回っており、国内年金勢もこれに追随する動きとなっているという。
東証1部の騰落数は、値上がり191銘柄に対し、値下がり1439銘柄、変わらず43銘柄だった。
日経平均は、実質GDPが前期比プラス1.4%、年率プラス5.5%の4四半期連続プラス成長となったことを受けて、小幅続伸して寄り付いた。オイルマネー流入観測を背景に、トヨタ自動車<7203.T>、日産自動車<7201.T>、松下電器産業<6752.T>、シャープ<6753.T>など優良株に買いが入った。
市場では、「内需、外需とも好調な伸び。特に輸出が予想以上の強さだ。輸入の落ち込みが結果的に外需を押し上げているため、実態は表面的な数字ほど強くないが、少なくとも失望感の出る内容ではなく、株価のサポート要因となるだろう」(大和総研シニアエコノミスト 牧野潤一氏)、「株式市場は素直に好感することになるとみている」(ジーク証券投資調査室長の水谷秀夫氏)との指摘が多かった。
しかし、堅調な数字はほぼ織り込み済みで材料出尽くし感が広がり、1万6100円台では上値が重い展開。その後、銀行、証券、不動産などの内需株に利食い売りが出て反落した。「魔の30分」で先物主導で売りを浴びると、午後は、海外勢・国内勢の利食い売りが強まった。
市場関係者は、「魔の30分で先物主導で転がっている。先物との裁定取引」(カブドットコム証券マーケットアナリストの山田勉氏)、「少数の先物参加者が、この30分に仕掛けて相場が下に向けば、信用買い残のシコリが大きいだけに、それだけで売りが誘発される。追い証発生も手伝い、中期的な先高感があっても、それにはおかまいなく下げてしまう。信用買い残の整理が進むまで、調整場面が続きそうだ」(SBI証券・投資調査室長の鈴木英之氏)と指摘した。
・2006年2月21日(火)
□[東京 21日 ロイター]5月中に約定件数能力を700万件に増強、取引時間も通常化=東証
東京証券取引所は21日、清算システムの処理能力を約定件数ベースで現行の1日あたり500万件から700万件に増強する計画を5月中に実施すると発表した。株式・CBの売買システムについても、5月中に1日あたりの注文件数を現行の900万件から1200万件に増やすことを明らかにした。これに伴う投資額はハードウェアを中心に約32億円を予定している。
現在、午後1時からとしている後場の取引開始時間については「遅くとも5月中には通常の午後零時半に戻す」(西室社長)としている。
後場の取引開始時刻が大証の日経平均先物と30分間のズレがあるため、市場の一部では現物・先物の時間差を利用した投機的な売買が行われているとの見方がある。西室社長は、「意図的、違法な操作があるなら対抗策を考えたい」とし、大証との連携が取れるようであれば、5月を待たずに取引開始時刻を正常化するとの方針を明らかにした。
東証はシステム部門の強化策として、今月に入りSE(システムエンジニア)2人を外部から登用している。今後も必要に応じて人員増をはかるという。5月中にシステム能力を増強した後、年内に株式・CBの売買システムは、1日あたり1400万件まで増強する考え。清算システムもそれに見合った対応を行うとしている。
●日経225(東証)
●日経225先物(大証)
●教訓
・東証と大証の後場開始時間のゆがみから来る現物と先物の取引開始時間差が外人の投機マネーが制圧している。
・前場高くても、魔の30分によって、後場安く始まることもありえる。この逆もありえる。
・東証と大証の後場開始時間差が解消されない限り、前場から後場への持ち越しは極力避けたほうが良い。
・東証のハゲジジィは使えない。
●用語説明
□「バスケット取引」
同時に多数の銘柄を売り買いすることです。
通常、十五銘柄以上、総額一億円以上をまとめて立会時間以外に、証券取引所を通じて行う取引を指すことが多いようです。
多くの銘柄をあたかも一つのバスケット(かご)に入れて取引することからこの名前がついています。
株価に影響を与えずに大口の取引をできるのが利点で、主に機関投資家が利用します。
□「売り決め」「買い決め」
バスケット取引などの大口売買を成立しやすくするため、機関投資家の買い(売り)注文に対して証券会社の自己売買部門が売り(買い)向かうことです。
機関投資家の売り注文に証券会社が応じることを「売り決め」、逆を「買い決め」といいます。
□「インデックス売買」
株価指数(インデックス)に連動するポートフォリオを丸ごと取引することです。
東証株価指数のように構成銘柄数が多いとすべての銘柄を一括して取引するのは大変なため、実際には株価指数との連動性が高い百−三百程度の銘柄に絞った売買を指すようです。
□「先物主導の裁定解消売り」
裁定取引とは株価指数先物の理論値と実際の先物価格の差に着目した取引です。
先物は通常、現物株に決済日までの金利分などを考慮した水準が理論価格です。
先物が理論値より高ければ割高な先物を売って現物を買い(裁定買い)建てます。
その後、先物が理論価格に収れんした際に反対売買(先物を買い戻して現物を売る)すれば利益をあげられます。
このとき発生する現物株の売りを裁定解消売りといいます。
(参考:日経新聞06/03/02目からウロコの投資塾)
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