● ポジションサイジング ●
□ポジションサイジング(資金管理)
・資金管理は取引の過程において「いくら投資するか」という問題に答えるトレーディングシステムの一部。
・本質的にいくらとは、取引過程にあるすべての時点において、どのくらいの大きさのポジションを持つべきかを意味する。
・ポジションサイジングは、信頼度、リスク・リワード・レシオ、および機会の次元に、第4番目の次元を付加する。
それは取引過程を通じて起こり得る、利益ないし損失の可能性に大きく影響される。
・期待値と機会は、あなたの利益幅を決定する立体を形成する。そして、ポジションサイジングは、何個の立体があなたの利益に一度に寄与するかを決定する。
・ポジションサイジングは、運用資金がいかに重要であるかも指摘する。多額の資金があれば、ポジションサイジングで多くのことができる。資金が小さければ、破産してしまうのはごく簡単だ。
・最も危険なことは、少ない資金にもかかわらず最も投機的な市場に参加すること。
・収支をトントンに戻すために、さまざまな希望の損失を回復するのにいくら稼がなければならないかに気づくことが重要。
□ポジションサイジング戦略
・逆マーティンゲール戦略:勝ち続けている間により大きなリスクを求めること
・機能するポジションサイジングシステムは、稼いでいるときにポジションサイズを大きくするよう要求する。
・ポジションサイジングの目的は、あなたの口座の大きさを前提に、何単位の株式(もしくは先物)をトレードすべきかを教えることである。
・ある取引について、またあるポートフォリオを構成する各取引において、何単位をリスクにさらすかを決定することにより、報酬とリスクの特徴を決定することができる。
・ポートフォリオを構成する各要素に対するリスクを均等化するのに役立つ。
・ポジションサイジング・モデルは、すべての市場を通じて1Rのリスクを均等化する。
□モデル1 固定金額単位モデル
・このモデルによって、一定金額で1ポジションを取ることができる。それは基本的にすべての投資物件を等しく扱い、常に1ポジションを取ることを可能にする。
(長所)
・リスクが高すぎるからといって取引を拒否しない。それはまた短所でもありえる。
・限られた資金で口座を開くことができ、このモデルを使える。
・それは取引当たり最小のリスクをもたらす。
(短所)
・不均等な投資対象を同様に取り扱う。
・小単位に関してリスクにさらす額を急速に増やせない。
・小さな口座では、過大なリスクにさらされるだろう。
□モデル2 等金額単位モデル
このモデルは、取引額に応じて、ポートフォリオのすべての投資物件に等しい比重を与える。それは、投資家および株式トレーダーによって一般的に用いられている。
(長所)
・ポートフォリオにおいて各投資対象に均等の比重を与える。
(短所)
・小額のトレーダーは規模をゆっくりとしか増大できない。
・リスクにさらす額は、各単位について必ずしも同様ではない。
・株式価格は、必ずしも均等単位に分割できないことがある。
□モデル3 リスク率モデル
このモデルは、長期的トレンドフォロー派に対して、最適モデルと推奨される。それはすべての取引に等しいリスクを認め、安定したポートフォリオの増加を可能とする。
(長所)
・口座の大小に関係なく安定して増加できるようになる。
・実際のリスクによって、ポートフォリオの成績を均等化する。
(短所)
・リスクが高すぎるとの理由で、ある取引はあきらめなければならない。これは短所でもありえる。
・リスクにさらされる金額は実際のリスクではない。ギャラハーは、リスクにさらす額は不均等だと言うだろう。
(例)
所持金50000ドル
IBM 1株 141ドル
4ドルの下落137ドルで手仕舞う
ポジションサイジング戦略 リスク2.5%
50000ドル x 2.5% = 1250ドル ←リスク許容額
1250ドル / 4ドル = 312.5株 ←4ドルの下落を考慮して購入できる株数
141ドル x 312株 =43392ドル ←実際のIBM購入金額 = 所持金の約80%にあたる
同様に、1ドルの下落140ドルで手仕舞うとすると1250株購入できるが、そのときの購入代金は176250ドルとなり、購入不可能な金額になる。
リスク計算は、初期リスクに基づいている。これは購入価格と初期ストップとの差額である。
□モデル4 ボラティリティモデル
このモデルは、狭いストップを用いるトレーダーには最善である。それは、リスクと機会(期待値)との妥当なバランスをもたらすことができる。
(長所)
・口座の大小に関係なく安定して増加できるようになる。
・ボラティリティによってポートフォリオの成績を均等化できる。
・大きなポジションを取らずに狭いストップを用いると、トレードを均等化できる。
・リスクにさらされる金額は実際のリスクではない。ギャラハーは、リスクにさらす額は不均等だと言うだろう。
(短所)
・リスクが高すぎるとの理由である取引をあきらめねばならない。
・毎日の変動幅は実際のリスクではない。短所になるだろう。
(例)
所持金50000ドル
IBM 1株 141ドル
10日間の値幅(ボラティリティの平均ATR) 10ドル
ポジションサイジング戦略 リスク2.5%
50000ドル x 2.5% = 1250ドル ←リスク許容額
1250ドル / 10ドル = 125株 ←ATR10ドルの下落を考慮して購入できる株数
141ドル x 125株 =17625ドル ←実際のIBM購入金額
リスク計算は、初期リスクに基づいている。これは購入価格と初期ストップとの差額である。
● 参考書籍 ●
「魔術師たちの心理学 ― トレードで生計を立てる秘訣と心構え」
バン・K・タープ (著), Van K Tharp (著), 上野 惠子 (翻訳), 萩原 重夫 (翻訳), 戸張 義雄 (翻訳)
