● 損切りの目的 ●
・損切りを使うのは、システムがだましにあったときにトレーダーを守るためである。
・システムとは、だましにあうものであり、そうでなければ、損切りを必要とはしない。
・損切りとは、気紛れなシステムやマーケットからトレーダーを守る防護壁である。
● 損切りの置き方 ●
トレーディングとは多くの気まぐれさを内包したビジネスであり、もし置き方を間違えれば、損切りでさえトレーダーを傷つけることになる。
実際、損切りの位置が実勢のマーケット価格に対して近過ぎれば、それは狙い撃ちされることになり、損切りが執行されることが多くなり、より一層トレーダーを困惑させる結果となる。
損切りの目的は、致命的な状況からトレーダーを守ることなのだから、それを置く位置に関しては、資金管理の原理に即していることも重要である。
<損切りの例:S&P500売買システム>
・損切り位置:小 500ドルの場合
総利益:-41750$、勝率:26%、最大損失:-2045$、トレードの平均損失:-550$、トレードの平均利益:1245$
システムとしての有効性は全く無い。
・損切り位置:中 1500ドルの場合
総利益:116880$、勝率:56%、最大損失:-2045$、トレードの平均損失:-1263$、トレードの平均利益:1371$
負けシステムから勝ちシステムに変わった。
・損切り位置:大 6000ドルの場合
総利益:269525$、勝率:70%、最大損失:-5920$、トレードの平均損失:-1661$、トレードの平均利益:1470$
勝率はあがったが、このパフォーマンスには金がかかる。
1500ドルの場合と6000ドルを比較すると・・・
1500ドルでの損切りのときの最大損失が2045ドルであったのに対して、6000ドルの損切りのときは5920$になっている。
抱えるリスクは高くなっているのに、1500ドルで損切りしたときの平均収益1371ドルに対して、1470ドルにしかなっていない。
問題は、損失許容額の大きい損切りを置くことで、1回のトレードであまりにも大きな損失を被ることになる。
もし10万ドルの残高がある取引口座で、1回のトレードで残高の5%以上はリスクを取らないとしたら、6000ドルの損切りを使ったシステムでは1枚しかトレードできないことになる。
また、1500ドルの損切りでは2枚トレードすることができ、ここでの収益は10万ドルの残高に対して6000ドルを使ったときの倍になる。
資金管理法を使うことで、結果は劇的に違ってくる。
混迷を極めるテクニカル分析に比べて許容損失額を定めた損切りの方がはるかに有効なのだ。
● 参考書籍 ●
「ラリー・ウィリアムズの短期売買法―投資で生き残るための普遍の真理」
ラリー ウィリアムズ著
